子どもが知らない親の一面『夫婦の絆』

毎晩ケンカする両親は仲悪い夫婦の見本!?


結婚について持っているイメージは人それぞれですね。

子どもは、一番身近なモデルとして、自分の目で見た両親の姿から影響を受けるでしょう。

私が子どもの頃から、両親は子どもたちが寝た後に毎日ケンカをしていましたむかっ
寝つきの悪い私だけが、二人の声を布団の中でうずくまって聞いていたのです。

母が幸せそうには見えなかったせいか、私が結婚に憧れたことは、一度もありませんでした。

私が若いころは、女性は25歳までに結婚して子供を産むのが当たり前!
と言われていた時代です。
私の同級生の多くは、本当にその通りにしましたよしっぽフリフリ

「そんなのはイヤだ!」

20代の私は、その道を嫌っていました。

本当の母の苦悩は誰にも理解されなかった

娘から見て、母は溌溂として素敵な人でした照れ

当時、私たちは家の周りが畑と田んぼという田舎に住んでいました。
その中で、スラリと背の高い母がワンピースを着て授業参観に来ると、都会から来た人みたいで自慢したくなる感じでしたリボン

今考えても、母は田舎の家に閉じこもっているより、外で働けば活躍したんじゃないかしらキラキラ
でも父は、母が働くことを嫌いました。

「俺の稼ぎで充分暮らせるだろう!」

と、これも昭和の男としては当たり前の言動でしたねあせる
父は人が好くて、全然横暴な人じゃなかったので、これもきっと優しさから出た言葉だったのかもしれません。

でもそのおかげで、母は自分のやりたいことを実現できないもどかしさを持っていたと思います。
そして、不満の矛先は父に向いていました
娘の私は母の態度を見て、母は父のことを本当に気に入らないのだと思っていました。

93歳、母の独り言が真実を表す

父が他界して7年。
ほとんど横になっている母の部屋から声が聞こえました。

「何? どうかした?」

私が聞くと母が言いました。

「私、このごろ独り言を言うのよ。 『お父さん、おやすみなさい』って。」

「そうなんだ」

「お父さん、私ももうすぐそっちに行くからね。 そうしたら一緒に行こうね、って話してるの。 そうやって話すとね、寂しくないのよ。 一人で寝るよりいいよ」

「・・・・・」

私は涙がこみ上げました汗

母はお父さんの所に逝く。

二人は仲が悪いんじゃなかったの!?

そこで、私はようやく気が付きました。

母の不満は、夫に対してではなく、思い通りに生きられなかった自分の人生に対してだったのです。

その鬱憤をぶつけられる唯一の存在、それが自分の夫だったんですね。

夫婦・・・これが夫婦なのかしら?

両親と言えども、子どもにはわからない 夫婦の絆があるようです

明日は父の命日。

私もお父さんに話しかけましょう流れ星